酒税のあり方について

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一昨日・昨日と東京に行っていました。

一昨日はうちのレッテル(吟・可。・人生感意気)の
書を書いていただいている福瀬餓鬼さんの
出版記念パーティーにお呼ばれして行ってきました。

昨日は酒造組合中央会のなかにある
日本酒造青年協議会(日青協)の会合に参加してきました。

その会議の最後、中央会の浅見副会長に
「酒税制度の見直しについて」というお話をして戴いたのですが、
なかなか興味深い内容でした。

現在お酒には酒税というものが掛かっています。
前からこの酒税という制度がおかしいと感じていました。
※別に払うのがイヤだという訳ではありません^^;;;

税の基本ルールは
・制度が分かりやすくシンプルであること
・公平であること
・公正な観点で制度が作られていること
が大事だと考えていました。

しかし現在の制度では
酒類業界に身を置く自分でも全部把握しきれないほど
複雑な体系になっていて、それが発泡酒や第3のビール
などの「税金逃れ商品」の出来る理由になっています。
これはシンプルではありません。

次に同じ醸造酒を例にとっても
日本酒、果実酒、ビールで大幅に違います。
酒税の決められた時代の背景を反映しているからです。
つまり公平ではありません。

また他にもおかしいのが
本物よりニセモノが優遇されていることがあります。
日本酒(清酒)より合成清酒のほうが酒税が安いです。
合成清酒は清酒に定められた混ぜ物の量を超えた
文字通り清酒の「合成」=ニセモノです。
ビールでいえば発泡酒やその他の雑酒(第3のビール)があります。
果実酒(ワイン)でいえば甘味果実酒があり
みりんでいえば「みりん風調味料」などという酒税さえかかっていない
ニセモノがあります。
これは公正とは言い難いと思います。

なんでまじめに造った本物が高い税を負担して
合成的に造ったニセモノの税が安くていいのでしょうか?

もうひとつ最近、未成年の飲酒ということが問題になっています。
しかし未成年が清酒やワイン、焼酎を飲むという話は
あまり聞いたことがありません。
ほとんどはリキュールと言われる酒類です。(チューハイなど)
世界的にみても未成年の飲酒防止の意味もあって
リキュールは酒税が高いのが普通なのですが、
日本では逆になっています。
これも公正という考え方からしたらおかしいではないでしょうか?

こんな税制おかしいなぁ、と思っていたら
ちゃんとその辺りを盛り込んで、
税制調査会に対し中央会は要望書を出していました。

それでこそ中央会の存在意義があると言えます。

是非頑張って働きかけをして戴いて
シンプルで分かりやすく、公平、公正な酒税制度に
してもらいたいものです。

コメント(1)

お久しぶりです。名古屋の安兵衛です。
この辺の話題に関しては、ビール会社の第3のビール増税反対の意見しか見たことなかったので、とても参考になりました。
「続」があれば、ぜひまた書いてください。

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このページは、sekiyaが2005年11月30日 08:17に書いたブログ記事です。

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