設楽ダムの不思議な話

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先日、「設楽ダムの住民投票を求める会」の
打ち合わせがあったのですが、
その時に不思議な資料を入手しました。

それは国交省ダム工事事務所から送られてきた資料です。

「H19年の設楽ダムボーリング調査結果」Download file
というファックスなのですが、
この15ページのところに右岸のボーリング工事について
「これまで~より地質条件の良いダム位置の検討を進めているところです」
と書かれています。

その場に居合わせたみんなが
この資料を見ながらアタマをひねっていました。


というのも「今すぐにでもダムの建設は始まります。」
みたいな記事や憶測が飛び交う(意図的にリリースしている?)中で、
実は”地質条件が悪いためダム位置の場所さえ確定していない”
というのはどういう事なのでしょうか?

ダム建設予定地を知らない人のために
簡単に説明すると、今の建設予定地は
川幅がちょうど狭くなって、両岸とも切り立っている
ダム建設的には非常に良い場所です(笑)

ところがダム堤体の位置をずらすとなると、
ダムを川に対して斜めに建設する事は出来ないため
全体に上流か下流側にずらすしか方法はありませんが、
どちらも川幅が広がってしまい、
建設予定や予算が大きく変わってしまいますし、
多少ずらした程度で地質が劇的に変わるとは思えません。

愛知県議会は既に通過していて、
今年度中にも地権者との妥結をなんて言っている割には
実は建設予定地さえまともに決まっていないというのは
なんというか不思議な話です。


それにそんな軟弱な地質の場所にダムを作って
果たして大丈夫なのでしょうか?

今回の岩手・宮城内陸地震では
荒砥沢ダム付近の土砂崩れが伝えられています。
また工事中の胆沢ダムでも作業員の方が
地震の際に発生した土砂崩れに巻き込まれて
亡くなるという痛ましい事故が起こっています。
それに、石淵ダムではダム堤体に亀裂が見つかったという
ニュースも流れています。

ここ数十年の内に東海地震が起こると言われていますが、
震災の時にダムは本当に大丈夫なのでしょうか?
何十年に一度の渇水時だけ、わずかな水が足らないだけなら、
その時だけ我慢することは出来ないのでしょうか?

地震では無いですが、出来てしまってから
試験湛水中に地割れが始まった大滝ダムの例もあります。
大滝ダムの概要↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%BB%9D%E3%83%80%E3%83%A0


…設楽ダムは本当に大丈夫ですか?

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このページは、sekiyaが2008年6月17日 11:08に書いたブログ記事です。

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